セキュリティエンジニア転職ガイド|需要と年収のリアル

「セキュリティエンジニアって未経験でも転職できるの?」インフラや開発の仕事をしながら、そんな疑問を抱いたことはないでしょうか。

セキュリティエンジニアへの転職は、将来性への期待と裏腹に資格や年収面の不安がつきまとうテーマです。転職エージェントを利用して複数社から内定を得た経験のある運営者ittiが、次の3つの悩みにわかりやすく答えます。

  • 未経験・異業種からセキュリティエンジニアになれるのか
  • 資格は何を取ればいいのか
  • 年収は本当に上がるのか

需要が伸びている背景を公的データで具体的に整理し、未経験からの現実的なキャリアチェンジルートまで解説します。


セキュリティエンジニアとは|仕事内容と職種を整理

セキュリティエンジニアと一口に言っても、業務内容は幅広く分かりにくいですよね。企業の情報システムやネットワークを、サイバー攻撃や情報漏洩から守るのが基本的な役割です。具体的な職種は、大きく次のように分類できます。

セキュリティエンジニアの主な職種

  • SOC(セキュリティオペレーションセンター):ネットワークを24時間監視し、異常を検知する
  • CSIRT(シーサート、情報セキュリティ事故対応チーム):インシデント発生時に原因調査と復旧を担う
  • 脆弱性診断:システムやアプリの弱点を洗い出し、対策を提案する
  • セキュリティコンサルティング:企業全体のセキュリティ方針の策定を支援する
  • セキュア開発:設計・開発段階からセキュリティを組み込む

同じ「セキュリティエンジニア」でも、監視・調査中心の職種と開発寄りの職種では求められるスキルが大きく異なります。求人選びは職種名だけでなく業務内容まで確認することが重要です。次章では、こうした職種の需要がなぜ伸びているのかを見ていきます。

💡 ポイント セキュリティエンジニアは監視・診断・開発など役割が細分化されている。求人選びは職種名より業務内容の確認が先。

なぜ今セキュリティエンジニアの需要が伸びているのか

「本当にそんなに需要が伸びているの?」と半信半疑になりますよね。「なんとなく将来性がありそう」というイメージだけで終わらせず、需要拡大の理由を具体的な数字で見てみましょう。漠然とした将来性ではなく、根拠のある話だと分かれば一歩を踏み出しやすくなるはずです。

セキュリティエンジニアの需要が伸びる2つの理由①サイバー攻撃の増加ランサムウェア被害 222件(2024年)被害の約63%が中小企業復旧費用1000万円以上が50%に増加(出典:警察庁 2024年サイバー犯罪レポート)②深刻な人材不足登録セキスペ目標 5万人(2030年)現状 約2.4万人(2025年4月時点)IT人材不足は2030年に最大79万人予測(出典:経済産業省 最終取りまとめ)

上の図の通り、需要拡大の背景は大きく2つに整理できます。

サイバー攻撃の増加とDX推進が背景にある

警察庁の発表によると、2024年のランサムウェア被害は222件にのぼり、そのうち約63%(140件)が中小企業でした(出典:警察庁「2024年サイバー犯罪レポート」)。

調査・復旧に1カ月以上かかった企業の割合は44%から49%に増加し、復旧費用が1000万円以上かかった企業も37%から50%に増えています(出典:警察庁「2024年サイバー犯罪レポート」)。

企業規模を問わず攻撃対象になっている以上、セキュリティ人材の需要は一部の大企業だけの話ではなくなっています。加えて、DX(デジタルトランスフォーメーション)推進で扱うデータやシステムが増えるほど、守るべき対象も広がる構図です。

経済産業省が示す人材不足の数字とは

経済産業省の委託調査では、2030年には最大79万人のIT人材が不足すると予測されており、なかでもクラウド・DX・セキュリティ領域の不足が深刻とされています(出典:経済産業省委託調査)。

さらに具体的なのが、情報処理安全確保支援士(登録セキスペ) の登録者数です。経済産業省は2030年までに登録者数を5万人まで増やす目標を掲げていますが、2025年4月時点の登録者数は約2.4万人にとどまっています(出典:経済産業省「サイバーセキュリティ人材の育成促進に向けた検討会 最終取りまとめ」)。

目標の半分にも届いていない状況が、人材不足の深刻さを裏付けています。

需要拡大を示す2つの公的データ

  • 登録セキスペの登録者数:目標5万人(2030年)に対し、現状約2.4万人(2025年4月時点)
  • ランサムウェア被害:2024年は222件、うち63%が中小企業
💡 ポイント 需要拡大は「なんとなく」ではなく、経産省の人材不足推計や警察庁の被害統計という具体的な根拠に基づいている。

セキュリティエンジニアの年収は本当に上がるのか

年収は本当に上がるのか、正直に気になりますよね。厚生労働省の統計をもとに、年代別の相場感を整理します。

未経験・中堅・ハイクラス別の年収レンジ

厚生労働省「令和5年度賃金構造基本統計調査」によると、セキュリティエンジニアの平均年収は685万円 で、国内会社員の平均を上回る水準です(出典:厚生労働省「令和5年度賃金構造基本統計調査」)。年代別の目安は次の通りです。

年代 年収の目安
20代(未経験〜初級) 約350万円
30代(中堅) 約530万円
40代(ハイクラス) 約620万円

(出典:厚生労働省「令和5年度賃金構造基本統計調査」をもとにした転職メディア各社の相場データ)

セキュリティエンジニアの年代別年収レンジ20代350万円未経験・初級30代530万円中堅40代620万円ハイクラス(出典:厚生労働省「令和5年度賃金構造基本統計調査」をもとにした相場データ)

もちろん人によりますが、入社3年目で540万円、経験10年・30代後半で800万円まで到達した例もあります。フリーランスまで視野を広げると平均年収は約882万円というデータもあり、経験を積むほど収入の伸びしろが大きい職種だと言えるでしょう。

年収交渉やキャリアアップの具体的な方法は、ITエンジニアが年収アップする転職術と注意点でも詳しく解説しています。

年収アップに直結するスキルと資格とは

年収アップの鍵になるのが資格です。代表的なのが情報処理安全確保支援士とCISSPの2つです。

代表的な資格の特徴

  • 情報処理安全確保支援士:国家試験・合格率約20%。国内の法規制や商習慣に強く、国内キャリアで評価されやすい
  • CISSP:国際資格・国内認定者は約4,000人と少なく、希少性が高い。外資系やグローバル企業で評価されやすい

ここで正直に伝えておきたいのは、情報処理安全確保支援士は名称独占資格であり、業務独占資格ではないという点です。ようするに、資格を持っているだけで仕事が保証されるわけではありません。資格は実務経験と組み合わせてこそ年収アップにつながります

💡 ポイント 年収は20代350万円から40代620万円まで段階的に上がる傾向。資格は実務経験と組み合わせてこそ評価される。

未経験・異業種からセキュリティエンジニアになる方法

「今の経験がどう活きるのか分からない」という声、よく分かります。実際にYahoo!知恵袋などでも業界未経験からセキュリティへ転職できるかという相談が多く見られ、多くの回答が、いきなり未経験は厳しいが他のエンジニア職からのステップアップなら現実的という結論で一致しています。

インフラ・開発エンジニアの経験はどう活きるか

未経験からのキャリアチェンジ3ステップ1現職での経験インフラ・開発エンジニアの実務2学習・資格取得登録セキスペなど資格学習とCTF演習3セキュリティ職種へSOC・脆弱性診断などへ挑戦

上の図のように、いきなりセキュリティエンジニアを目指すのではなく、インフラエンジニアや開発エンジニアとしての経験を土台にするのが現実的なルートです。ネットワークやサーバーの知識はSOCや脆弱性診断の業務に直結しますし、開発経験があればセキュア開発の職種でも評価されやすくなります。

学習と資格取得の現実的なステップ

未経験からの学習ステップ

  1. 現職の業務でセキュリティに関わる範囲を広げる(アクセス管理・脆弱性対応など)
  2. 情報処理安全確保支援士など資格の学習を始める
  3. CTF(Capture The Flag、模擬的な攻撃・防御演習)形式の学習で理解を深める
  4. 転職エージェントに相談し、応募可能な求人の水準を確認する

異業種からのキャリアチェンジという意味では、当サイト運営者itti自身の経験も参考になるかもしれません。機械加工の現場で働いていたittiは、JACリクルートメントを利用して業界を超えた転職活動を行い、複数社から内定を得ました。

在職中の活動でしたが、面談や面接の日程調整はすべてエージェントが間に入ってくれたため、有給を数回使う程度で進められています。異業種への挑戦でも、エージェントを介せば無理なく動けることが多いはずです。

💡 ポイント 異業種からの近道はなく、経験の土台づくりが重要です。資格学習と実践演習を積み重ねるのが現実的なルート。

セキュリティエンジニア転職で失敗しないためのポイント

「せっかく転職しても業務内容が思っていたのと違った」——これは避けたいですよね。求人選びとエージェント活用の2点を押さえておきましょう。

求人票で業務内容を見極めるべき理由

求人票でチェックすべきポイント

  • 「セキュリティエンジニア」という職種名だけで判断しない
  • SOC・脆弱性診断・セキュア開発など、具体的な業務範囲が書かれているか
  • 監視業務中心か、企画・コンサル寄りかで働き方が大きく異なる
  • 資格取得支援や研修制度の有無

同じ職種名でも業務範囲が全く異なるケースは珍しくありません。応募前に、面談や面接で具体的な業務の流れまで確認しておくと、入社後のギャップを防げます。

IT・エンジニア特化の転職エージェント活用のすすめ

未経験や異業種からの挑戦では、IT・エンジニア領域の求人動向に詳しいエージェントを頼るのが近道です。求人票だけでは分からない業務内容の実態や、企業ごとの研修体制まで教えてもらえます。テーマに関連が深いサービスを紹介します。

IT/Web/ゲーム特化

Geekly

★★★★☆ 4.5
専門アドバイザー
  • IT・Web・ゲーム業界に特化した人材紹介
  • セキュリティ関連の求人にも対応
  • 業界知識の深い専任アドバイザーが伴走

IT業界に強いエージェントを軸に、セキュリティ分野の求人も含めて探したい方におすすめ。

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高年収求人

TechClipsエージェント

★★★★☆ 4.4
ITエンジニア専門
  • ITエンジニア専門・高年収求人に強み
  • notari運営のIT特化型エージェント
  • 待遇面を重視した求人紹介

年収アップを重視してセキュリティ領域への転職を狙う方に向いている。

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TechGo(テックゴー)

★★★★☆ 4.3
ITハイクラス
  • ITハイクラス層向けの転職支援
  • MyVision運営のIT特化エージェント
  • 専門性を活かしたキャリアアップ相談が可能

経験を積んだうえでハイクラスなセキュリティポジションを目指す方向け。

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未経験特化

ユニゾンキャリア

★★★★☆ 4.2
20代限定
  • IT・Web・ゲーム業界専門エージェント
  • 20代限定・IT未経験特化型
  • 首都圏中心の求人サポート

インフラや開発の経験が浅い20代が、未経験からセキュリティ領域を目指す入り口として使いやすい。

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40-50代IT特化

エイジレスエージェント

★★★★☆ 4.3
ミドル層支援
  • 40代・50代のIT人材に特化
  • エイジレス運営のミドル向けエージェント
  • 年齢を強みに変えるキャリア相談が可能

40代でインフラや開発からセキュリティへのキャリアチェンジを考える方に。

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より広い視点でIT・エンジニア領域の転職エージェントを比較したい方は、【2026年最新】ITエンジニア転職エージェントおすすめ8選も参考にしてください。40代でのキャリアチェンジを考えている方は、40代・50代エンジニアの転職を成功させる狙い目と進め方で年齢の壁への向き合い方も解説しています。

未経験からの転職に不安がある場合は、未経験転職に強いエージェントおすすめ5選も合わせて確認しておくと安心です。

💡 ポイント 求人票の職種名だけで判断せず、業務内容を面談で具体的に確認する。IT・エンジニア特化のエージェント活用が近道。

まとめ|需要と年収を理解して一歩踏み出そう

まとめ

セキュリティエンジニアの需要拡大は、経産省の人材不足推計や警察庁の被害統計という具体的な根拠に裏付けられています。年収は20代350万円から40代620万円まで段階的に上がり、資格と実務経験の掛け合わせでさらに伸ばせる可能性があります。

まずはIT・エンジニア特化のエージェントに相談し、自分の経験がどう評価されるのか確認するところから始めてみてください。焦らず、自分のペースで進めていけば大丈夫です。

次の一歩として、転職エージェントの使い方完全ガイドで登録から内定までの流れを確認しておくと、スムーズに動き出せます。