「内定はもらえたけど、他社の結果待ちで今すぐ返事ができない…できれば保留したい」。そんな悩みを抱えていませんか。
エージェント利用経験のある運営者ittiが、実体験を交えて解説します。この記事で解決できる悩みは次の3つです。
- 保留を切り出しても失礼にならないか不安
- どのくらいの期間なら待ってもらえるのか相場が分からない
- 企業・エージェントそれぞれへの角の立たない伝え方が分からない
例文をそのままコピペで使える形でまとめたので、わかりやすく実践できるはずです。
内定保留は珍しくない、まず知っておきたいこと
「保留したいけど、失礼だと思われないか不安で…」という相談は、実はとても多いものです。
まず結論からお伝えすると、内定保留を申し出ること自体は珍しい行動ではありません。中途採用の現場では、複数社の選考を並行して進めるのが当たり前だからです。doda「転職成功者の平均応募社数」調査(2024年1〜12月実績)によると、転職成功者の平均応募社数は32社 、内定1社を得るための平均応募社数は約26社にのぼります(出典:doda「転職成功者の平均応募社数」調査)。95%の人が2社以上に応募しているというデータもあり、複数の内定を比較しながら決めるのはむしろ自然な流れです。
なぜ保留しても大丈夫と言えるのか
企業側も、応募者が並行して他社選考を受けていることは織り込み済みです。だからこそ「保留したい」という申し出自体を無礼だと捉える企業は多くありません。もちろん人によって受け止め方には差がありますが、誠実に伝えれば大きな問題にはなりにくいというのが実態です。


保留可能な期間の目安(一般的には1週間前後)
保留できる期間には、業界に共通した相場感があります。マイナビ転職・リクナビNEXT・キャリアチケットなど主要な転職メディアが揃って挙げているのが「1週間程度 」という目安です。細かく言えば「早ければ2〜3日、長くても1週間が限度」というのが一般的な感覚とされています。
大企業では、内定通知から承諾期限までを「2週間程度」設定している慣行もあるとされています。ただしこれはあくまで企業側が最初から用意している猶予であり、そこからさらに延長を求める場合は、理由と根拠を示すことが必須になると考えておきましょう。
保留期間の相場まとめ
- 一般的な目安:1週間前後
- 早いケース:2〜3日
- 大企業の標準的な承諾期限:2週間程度(延長する場合は理由が必須)
- 保留の申し出は基本的に1回が限度
保留を伝えるときに守るべき3つの基本マナー
保留を切り出すときに、角を立てないためのマナーは実はそれほど多くありません。ここで押さえるべき3つのポイントを紹介します。
保留を伝えるときの3つの基本マナー
- 連絡はできるだけ早く・電話かメールで
- 保留したい理由は正直に伝えすぎなくてよい
- 「いつまでに返事するか」を自分から提示する
連絡はできるだけ早く・電話orメールで
内定通知を受けたら、まずは当日〜翌日中に連絡を入れるのが基本です。連絡が遅れるほど、企業側は「本当に入社する気があるのか」と不安を募らせてしまいます。急ぎであれば電話、細かいニュアンスを残したい場合はメールというように、状況に応じて使い分けて構いません。
保留したい理由は正直に伝えすぎなくていい理由
「他社の選考結果を待っている」という理由を、そのまま正直に話す必要はありません。赤裸々に話しすぎると、かえって心証を損ねることもあるんですよね。「重要な決断のため、慎重に検討するお時間をいただきたい」という程度の抽象度でも十分に伝わります。


「いつまでに返事するか」を自分から提示する
もっとも大切なのが、期限を企業任せにせず自分から提示することです。「〇月〇日までにご連絡いたします」と具体的な日付を伝えれば、企業側も予定を立てやすくなります。曖昧なまま「少し待ってください」とだけ伝えるのは避けましょう。
【シーン別】内定保留を伝える例文集
ここからは、状況別にそのまま使える例文を紹介します。エージェント経由か直接応募か、また他社の結果待ちかどうかで、少しずつ伝え方が変わります。
①企業に直接応募した場合の電話・メール例文
直接応募の場合は、採用担当者に自分で連絡を入れます。
電話で伝える場合の例文
メールで伝える場合の例文
件名:内定のご連絡についてのお願い(氏名)
〇〇株式会社人事部 〇〇様
お世話になっております。〇〇(氏名)です。この度は内定のご連絡をいただき、誠にありがとうございます。
大変恐縮ですが、重要な決断のため、今しばらくご検討のお時間をいただけますでしょうか。〇月〇日までには必ずご返答いたします。ご迷惑をおかけし申し訳ございませんが、何卒よろしくお願いいたします。
②エージェント経由の場合の伝え方・例文
エージェント経由であれば、担当アドバイザーに事情を伝えて代行してもらうのが一般的です。リクルートエージェント公式ガイドでも、内定通知書の回答期限について、アドバイザー経由で企業側と交渉してもらえるケースがあると案内されています。
エージェント担当者への伝え方例文


③他社の結果待ちであることを伝えたい場合の例文
他社の選考結果を待っていることを伝えたい場合も、詳細まで踏み込む必要はありません。
他社結果待ちを匂わせる例文
この例文は、複数内定を狙って同時応募を進めている人ほど使う場面が多くなります。同時応募の進め方については複数内定を勝ち取るための応募戦略|同時応募の進め方と内定獲得率を上げるコツでも詳しく解説しています。
内定保留でやってはいけないNG行動とは?
保留そのものは問題なくても、伝え方を間違えると心証を大きく損ねてしまいます。ここではよくあるNG行動を紹介します。
連絡なしで返事を先延ばしにする
もっとも避けたいのが、何も連絡せずにただ返事を先延ばしにすることです。企業側からすれば、連絡がないこと自体が「入社意欲が低い」というサインに見えてしまいます。
なぜ曖昧なまま期限を切ってはいけないのか
「少し時間をください」とだけ伝えて具体的な期限を示さないと、企業側はいつまで待てばいいのか判断できません。結果として、企業側から一方的に短い期限を切られてしまうこともあります。実際にYahoo!知恵袋などでは、「内定保留をお願いしたら内定を取り消された」という体験談も見られ、「3日以内に返事がなければ取り消し」と言われたケースも報告されています。稀なケースではあるものの、期限を明示しないリスクとして知っておく価値はあるでしょう。


保留後に音信不通になる
保留の連絡をしたあと、期限が近づいても何も連絡しないまま放置するのもNGです。期限までに結論が出ない場合は、期限が来る前に「もう少しだけ」と再度連絡を入れましょう。ただし、保留の延長を何度も繰り返すのは信頼を損ねやすいため、基本は1回にとどめるのが無難です。
保留の連絡で最も避けたいこと
- 連絡なしで返事を先延ばしにする
- 期限を曖昧にしたまま「少し待って」とだけ伝える
- 保留を伝えた後、途中経過を報告せず音信不通になる
保留から「承諾」「辞退」へ進むときの伝え方
保留期間が終わったら、いよいよ最終的な結論を伝える段階です。承諾する場合も辞退する場合も、できるだけ早く連絡することがマナーの基本になります。
承諾・辞退それぞれの一言例文
承諾する場合 「検討のお時間をいただき、ありがとうございました。ぜひ入社させていただきたく存じます。」
辞退する場合 「慎重に検討させていただいた結果、今回は誠に恐縮ながら辞退させていただきたく存じます。」
私自身、ある企業では通常面接から適性検査、工場見学、役員面接、オファー面談まで進んだうえで、最終的に辞退した経験があります。当時は「なんとなく今より良くなりたい」という曖昧な動機のまま活動していたため、内定が出ても決め切れず立ち止まってしまいました。動機がはっきりしていないと、保留の期間があっても結論を出しづらいというのは、身をもって実感したことです。


保留の末に辞退を選ぶ場合の詳しい伝え方は、内定辞退の伝え方|エージェント経由・直接応募のマナーと例文でも例文付きで解説しています。あわせて確認しておくと安心です。
内定保留のよくある疑問Q&A
最後に、保留に関してよく寄せられる疑問にお答えします。
保留に関する早見表
- 保留の回数:基本は1回が限度
- 心証への影響:伝え方次第で最小限に抑えられる
- エージェント経由:期限交渉を代行してもらえることが多い
保留は何回まで許される?
保留の申し出は、基本的に1回が限度と考えておくのが無難です。同じ理由で何度も延長を求めると、企業側の信頼を損ねやすくなります。
保留を伝えたら心証は悪くなる?
正しい手順で伝えれば、心証が大きく悪化することは多くありません。マイナビ「中途採用状況調査2025年版」によると、中途採用担当者の77.6%が選考時に転職回数を懸念 している一方で、保留の申し出そのものへの否定的な調査結果は見当たりませんでした(出典:マイナビ「中途採用状況調査2025年版」)。もちろん企業や担当者によって受け止め方に差はありますが、誠実な伝え方であれば過度に恐れる必要はないと言えるでしょう。
エージェント経由だと保留しにくい?


エージェントとのやり取りで気まずさを感じた場合の対処法は、転職エージェントがひどいと感じたら|担当者を変更する方法と対処法まとめにまとめています。保留をきっかけに担当者との関係がぎくしゃくした場合の参考にしてください。
なお、企業からすでに承諾を急かされていて保留を切り出しにくいと感じている段階の方は、転職エージェントに内定承諾を急かされる理由と断り方を先に読んでおくと状況を整理しやすくなります。また、保留中にもう1社からオファーが届いた場合の対応は、内定承諾後に他社からオファーが届いたら?で詳しく扱っています。
まとめ|内定保留は誠実に伝えれば怖くない
まとめ
内定保留は珍しい行動ではなく、期間の目安は1週間前後。連絡の早さ・簡潔な理由・自分から示す期限の3点を守れば、誠実に伝わります。
まずは保留したい旨を、今日中に電話かメールで一言伝えてみてください。
迷いながらの決断は誰にでもあるものです。焦らず、自分の納得できる結論を出してくださいね。
この記事のポイント
- メリット:期限を自分から提示すれば心証を大きく損ねにくい
- デメリット:保留は基本1回限り、繰り返すと信頼を損ねやすい
- こんな人におすすめ:他社の結果待ちで即決できない人、エージェント経由で期限交渉をしたい人