「最近、物価が高くて恐怖を感じています。何もかもが高くなり、給料はあがらない」——そんな声をよく見かけます。転職エージェントを利用し複数社から内定を得た経験のある会社員(当サイト運営者itti)が、社内昇給・副業・転職の3択を整理しました。

  • 物価上昇に給料が追いつかない感覚は、思い込みなのか事実なのか
  • 社内昇給・副業・転職、自分に合うのはどれなのか
  • 転職で年収を上げるなら、まず何から始めればいいのか

家族がいてリスクを取りすぎたくない方にも分かりやすく、比較表と診断形式で整理します。

給料を増やす3つの選択肢①社内昇給を狙う即効性:低め上がり幅:年数千円〜数万円が中心向く人:今の会社に不満がない人②副業で増やす即効性:中くらい上がり幅:月1〜3万円が中心向く人:本業に支障を出したくない人③転職で上げる即効性:高い上がり幅:平均+19.2万円/年〜向く人:年収レンジ自体を変えたい人

即効性・上がり幅・向いている人はそれぞれ異なります。まずは全体像を押さえてから、詳しく見ていきましょう。

物価上昇に給料が追いつかない、その体感は間違っていない

「物価が上がっているのに、うちの給料はほとんど変わらない」——そう感じているなら、その体感はデータの裏付けがあります。モヤモヤしますよね、その気持ちはよく分かります。

実質賃金が上がらない構造的な理由(簡潔に)

厚生労働省「毎月勤労統計調査」によると、実質賃金 は2026年4月に前年同月比+1.9%、5月も+1.4%と、直近は5か月連続でプラスに転じています。とはいえこれは短期の動きです。総務省統計局の消費者物価指数では、生鮮食品を除く総合指数(コアCPI)が前年比+1.6%、生鮮食品とエネルギーを除くコアコアCPIは+2.6%と、身近な食品や日用品の値上がりは続いています(出典:総務省統計局)。

物価上昇のペースに賃金が追いついていない期間が長く続いてきたからこそ、今の生活実感が生まれている、という構図です。第一生命経済研究所は、この実質賃金の改善が秋以降も続くかは物価次第だと指摘しており(出典:第一生命経済研究所)、楽観できる状況とは言えません。

さらに見過ごせないのが企業規模による差です。2026年春闘では大手企業の賃上げ率が5.46% だった一方、従業員500人未満の中小企業は4.20% にとどまり、しかもこの差は前年よりさらに拡大しています(出典:連合・経団連集計)。

実質賃金とは

名目の給与額から物価の上昇分を差し引いた「実質的な購買力」を示す指標。名目賃金が増えていても、物価上昇率がそれを上回れば実質賃金はマイナスになります。

「なんとなく苦しい」を放置すると起きること

中小企業に勤める方からは「毎年の昇給は2000円程度で、物価高のペースにはとても追いつかない」といった声も見られます(知恵袋への投稿より)。もちろん人によりますが、勤務先の規模や業界によって昇給ペースには大きな差があります。

この「なんとなく苦しい」を放置すると、家計の見直しだけで対応しようとしがちです。しかし支出を削る努力には限界があります。収入そのものを増やす選択肢を早めに検討しておくことが、生活防衛の観点でも重要です。

💡 ポイント 物価高で生活が苦しいと感じる体感は、データにも裏付けがある。特に中小企業勤務者は昇給ペースの遅さに注意が必要

給料を増やす3つの選択肢を比較する

収入を増やす方法は、大きく分けて「社内昇給」「副業」「転職」の3つです。どれから手をつければいいか迷いますよね。それぞれメリット・デメリットがあるので、順に見ていきましょう。

社内昇給・昇格を狙う(メリット・デメリット・向いている人)

メリット

  • 今の仕事内容や人間関係を変えずに収入を増やせる
  • 転職に伴う環境変化のリスクがない
  • 勤続年数や社内評価がそのまま活きる

デメリット・注意点

  • 昇給額は会社の制度・業績に左右され、自分でコントロールしにくい
  • 中小企業では昇給ペースが年数千円程度にとどまることもある
  • 交渉しても結果が出るまで時間がかかる(次の査定まで待つケースが多い)

向いているのは、今の会社の仕事内容や人間関係に不満がなく、環境を変えずに収入だけを増やしたい人です。

副業で収入を増やす(メリット・デメリット・向いている人)

パーソルキャリアJob総研の調査では、会社員の39.2% が副業経験ありと回答しています(出典:パーソルキャリアJob総研「2025年 副業・兼業の実態調査」)。一方で、副業をしている人の約6割は月3万円以下の収入にとどまっているというデータもあります。副業の収入インパクトは月数万円規模にとどまるケースが大半というのが実態です。

デメリット・注意点

  • 本業の就業規則で副業が制限・禁止されている場合がある
  • 体力的・時間的な負担が本業に影響するリスクがある
  • 年収レンジそのものを大きく変える力は弱い

向いているのは、本業に支障を出したくない人、まずは小さく収入源を増やしたい人です。

転職で年収を上げる(メリット・デメリット・向いている人)

マイナビキャリアリサーチLabの2025年実績によると、転職後の平均年収は転職前より+19.2万円 増加しており、30代では+32.4万円ともっとも伸び幅が大きくなっています(出典:マイナビキャリアリサーチLab)。転職は年収レンジ自体を変えられる可能性がある選択肢です。

運営者itti自身、機械加工職の会社員としてJACリクルートメントを利用し、複数社から内定を得た経験があります。在職中でも、面談・面接の日程調整はエージェントが間に入ってくれるため、有給を数回使う程度で進められました。

デメリット・注意点

  • 選考・引き継ぎなど一定の時間と労力がかかる
  • 環境変化に伴うストレスや、入社後のミスマッチのリスクがある
  • 年収が上がるとは限らず、下がるケースもある(50代は平均で減少という調査もある)

ITエンジニアの方は、40代ITエンジニアの年収相場と上げ方|市場価値の現実も参考になります。

💡 ポイント 社内昇給は安定、副業は小さく始められる、転職は年収レンジ自体を変えられる可能性がある。それぞれ得意分野が違う

比較表|即効性・上がり幅・リスク・必要な労力

3つを並べてみると、それぞれの違いが一目で分かりますよね。

表の見方

「即効性」は結果が出るまでの早さ、「上がり幅」は収入インパクトの大きさ、「リスク」は失敗した場合の影響度、「労力」は準備や実行にかかる手間を示します。
選択肢 即効性 上がり幅 リスク 必要な労力
社内昇給 低い(次の査定待ち) 年数千円〜数万円が中心 低い 交渉の準備程度
副業 中くらい 月1〜3万円が中心 中(本業への影響) 継続的な時間確保
転職 高い(内定次第) 平均+19.2万円/年〜 中〜高(環境変化) 選考対応・情報収集

求人票の年収表示には注意点もあります。みなし残業(固定残業代)の見抜き方|求人票の年収に騙されないで解説しているように、額面だけで判断すると実際の手取りとズレることがあります。

💡 ポイント 即効性なら転職、リスクの低さなら社内昇給、始めやすさなら副業。自分が何を優先したいかで選ぶ軸が変わる

あなたはどれを選ぶべきか|タイプ別診断

「結局どれを選べばいいのか分からない」という方のために、状況別に整理しました。3つとも一長一短だからこそ余計に迷いますよね。

タイプ分けの目安

今の会社への不満の有無、本業に割ける余力、目指したい年収レンジの3点を自問してみると、どのタイプに近いか判断しやすくなります。複数当てはまる場合は、いちばんリスクを取りたくない基準を優先してください。
今のあなたに近いのは?今の会社に不満はない→社内昇給の動かし方成果の可視化と査定タイミングでの交渉本業に支障を出したくない→副業の始め方就業規則の確認とスキマ時間の活用年収レンジ自体を変えたい→転職での年収交渉市場価値を知ることが出発点

「今の会社に不満はない」人向け→社内昇給の動かし方

仕事内容や人間関係に不満がないなら、まず社内での昇給・昇格を狙うのが現実的です。成果を数字で可視化し、査定タイミングに合わせて上司に伝えるのが基本の動き方になります。

いきなり転職ありきで考える必要はありません。転職エージェントを使わない方がいい人の特徴5つ|向いていないケースを解説でも触れているように、今の環境に満足しているなら、まず社内での交渉から試すのが順序として自然です。

「本業に支障を出したくない」人向け→副業の始め方の考え方

本業の就業規則で副業が許可されているかを最初に確認しましょう。副業は本業に負担をかけない範囲で始めることが大前提です。スキマ時間で取り組める内容を選び、まずは月1〜3万円程度の収入を目標にすると現実的です。

「年収レンジ自体を変えたい」人向け→転職での年収交渉のポイント

社内昇給や副業では届かない年収レンジを目指すなら、転職が選択肢になります。ただし、動機があいまいなまま活動を進めるのは避けたいところです。

itti自身、ある企業では通常面接から適性検査、工場見学、役員面接、オファー面談まで進みながら、最終的に辞退した経験があります。「なんとなく今より良くなりたい」という曖昧な動機のまま活動を続けた結果でした。

担当のコンサルタントからは「英語より、現場でどれだけ価値を出せるかを先に見られる」とアドバイスされたことも印象に残っています。動機があいまいなまま転職活動を進めると、内定が出ても決めきれず立ち止まってしまう——この経験から言えることです。

💡 ポイント 不満がなければ社内交渉、負担をかけたくなければ副業、レンジを変えたいなら転職。まず自分がどのタイプかを整理する

転職で年収アップを目指すなら|まず何をすべきか

転職で年収を上げると決めても、何から手をつければいいか分からず不安になりますよね。次にやることを順番に整理しておきましょう。

転職で年収を上げる3ステップ1市場価値を知るエージェントに相談2書類・面接対策職務経歴書の添削3年収交渉オファー面談で確認

自分の市場価値を知る(転職エージェントの活用)

自分の市場価値を知ることが、判断の出発点になります。求人票を眺めるだけでは分かりにくいので、転職エージェントに相談して客観的な評価を聞いてみるのがおすすめです。itti自身も職務経歴書の添削で、自分では気づけなかった「アピールの抜け」を指摘してもらった経験があります。

運営者イチオシ

リクルートエージェント

★★★★☆ 4.8
求人数No.1

求人件数:約60万件

  • 非公開求人が全体の約80%
  • 各業界に精通した専任アドバイザー
  • 全国47都道府県・海外対応

転職初心者〜経験者まで幅広くおすすめ。まずは市場価値の確認から。

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JACリクルートメント

★★★★☆ 4.5
ミドル・ハイクラス
  • ミドル・ハイクラス特化
  • 外資系・グローバル求人に強い
  • 専門性を活かした年収交渉に強み

年収レンジを変えたい人向け。ただし年収600万円未満の場合、紹介求人が限られることがある。

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リクナビNEXT

★★★★☆ 4.3
スカウト機能あり
  • スカウトサービスで市場価値を客観視できる
  • 求人サイトとして自分のペースで探せる
  • リクルート運営の大手サービス

まず自分の市場価値を数字で見てみたい人向け。

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dodaのような大手転職サイトも比較検討先として名前が挙がりますが、当サイトでは現時点でアフィリエイト提携がないため公式サイトを直接ご確認ください。

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年収交渉はどこまで可能か

年収交渉は、内定後のオファー面談で行われることが多く、企業側の提示額に対して希望額とのすり合わせを行います。もちろん人によりますが、提示された条件を額面だけで判断せず、固定残業代の有無や賞与の実績まで確認しておくと安心です。求人票の年収表記に不安がある場合は、みなし残業(固定残業代)の見抜き方も参考にしてください。

オファー面談で確認したいこと

  • 基本給と固定残業代の内訳(何時間分がみなしになっているか)
  • 賞与の実績(規定上の月数ではなく、直近の支給実績)
  • 提示年収に諸手当が含まれているか
💡 ポイント 転職での年収アップは、市場価値の把握→書類・面接対策→年収交渉という順番で進めると迷いにくい

まとめ|物価高に負けない収入戦略の立て方

ここまで読んで、少し頭の中が整理できたなら嬉しいです。

まとめ

物価上昇に給料が追いつかないと感じる体感は、データにも裏付けがあります。社内昇給・副業・転職はそれぞれ即効性もリスクも異なるので、まずは自分がどのタイプかを整理してみてください。「なんとなく苦しい」を放置せず、早めに動くことが、家族の生活を守ることにもつながります。焦らず、自分に合うペースで進めていきましょう。

転職を選ぶ場合は、次の一歩として何から始めればいいか整理しておくと動きやすくなります。

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