「登録したら面談の案内が来たけど、何を聞かれるんだろう」
転職エージェントに登録すると、最初に待っているのが初回面談です。結論から言うと、初回面談で聞かれるのは主に「転職理由」「希望条件」「転職の時期」「これまでの職務経歴」の4つです。面接ではなく、あなたの状況を知るためのヒアリングなので、本音で話して大丈夫です。
私自身も初めて転職エージェントを利用したとき、「変なことを言ってエージェントに見捨てられたらどうしよう」とかなり緊張しました。でも実際に面談を受けてみると、思っていたよりずっと話しやすく、むしろ転職活動へのモチベーションが上がりました。
エージェントを利用して複数社から内定を得た経験のある運営者ittiが、登録直後から面談後までの流れをわかりやすく解説します。この記事でわかること:
- 初回面談で聞かれる4つのことと、エージェントがそれを聞く理由
- 面談前に準備しておくこと(転職理由の言い換え・希望年収の根拠・条件の優先順位)
- 面談後にやること(担当者が合わないときの対処も)
転職エージェントに登録した直後にやること3つ
登録が済んだら、面談までに次の3つを済ませておきましょう。
1. 職務経歴書・履歴書を最低限整える
完璧でなくていいので、まず書いてみることが大切です。
登録フォームの職務経歴欄を詳しく入力しておくほど、希望に合う求人を紹介してもらいやすくなります。最低限書いておきたい内容は以下の通りです。
- 勤務先名・在籍期間・雇用形態
- 担当業務の具体的な内容(「営業」より「中小企業向けSaaS製品の新規開拓営業、月平均20社訪問」のように詳しく)
- 数字で表せる実績(売上達成率・管理人数・コスト削減率など)
- 保有資格・スキル(語学力・資格・使用ツールなど)
面談前に完璧な職務経歴書を仕上げる必要はありません。書類を一緒に磨くのもエージェントの仕事のうちです。私自身、職務経歴書の添削を受けたとき、自分では気づけなかった「アピールの抜け」を指摘されました。毎日やっている仕事ほど、その価値は自分では言葉にしにくいものです。7割の完成度で出して、あとは添削で仕上げるくらいの気持ちで十分です。
2. 希望条件をざっくり言語化しておく
「なんとなく今の会社を辞めたい」という状態で面談に臨むと、エージェントも紹介の方向性を決められず、希望とずれた提案が続きがちです。面談前に、次の軸だけでも整理しておきましょう。
| 希望条件の軸 | 例 |
|---|---|
| 職種 | マーケティング・企画・営業など |
| 業界 | IT・メーカー・サービス業など |
| 年収 | 現年収○万円→希望○万円以上 |
| 勤務地 | 都内・リモート可・転勤なしなど |
| 働き方 | 残業20時間以内・フレックスなど |
このとき「絶対に外せない条件」と「できればそうしたい条件」を分けておくのがポイントです(詳しくは後述)。
3. 面談日程の調整と事前アンケートへの回答
登録後、エージェントから電話かメールで面談の案内が届きます。返信を早めにしておくと、その後の日程調整もスムーズです。メールの書き方に迷ったら、転職エージェントへのメール例文集に面談前の返信から日程調整までの例文をまとめています。
エージェントによっては、面談前に事前アンケートの記入を求められます。転職理由・希望条件・スケジュール感などを確認するもので、丁寧に書いておくほど、面談の時間を中身のある話に使えます。
初回面談で聞かれる4つのこと
初回面談の中心は「あなたのことを知るためのヒアリング」です。時間は1時間ほど見ておくと安心です。面接とは違い、エージェントは企業に紹介する前の段階であなたの情報を集めている立場なので、正直に答えるほど紹介の精度が上がります。
1. 転職理由・現職への不満
最初に聞かれることが多い質問です。エージェントが転職理由を聞く意図の一つは、「次の職場でも同じ理由で辞めることにならないか」を確かめて、合う求人を選ぶことです。
だからこそ、本音を隠して取り繕うと逆効果になります。「上司が合わない」「残業が多すぎる」「給料が低い」といった本音も、エージェントには正直に話して大丈夫です(面接では言い換えが必要ですが、その相談もエージェントにできます)。
ただ、転職理由が「なんとなく今より良くなりたい」のままなら、面談の前に一度立ち止まって言葉にしておくことをおすすめします。私はそこを曖昧にしたまま活動を進め、複数社から内定をもらったのに、最後の決断ができませんでした。その経緯は複数社から内定をもらって、転職をやめた話に書いています。
2. 希望条件(職種・業界・年収・勤務地)
エージェントが求人を選ぶ基準になる情報です。特に希望年収は、根拠のある数字を言えると説得力が増します。根拠の整理の仕方は次の章で解説します。
3. 転職の時期・スケジュール感
「いつまでに転職したいですか?」という質問です。「いつでもいいです」と答えるより、「○月末までに内定が欲しい」と具体的なゴールを伝えた方が、エージェントも求人の案内や日程調整を進めやすくなります。まだ時期を決めていないなら、そのまま正直に伝えれば問題ありません。
4. これまでの職務経歴・自己PR
職務経歴書の内容をもとに、口頭でもう少し詳しく聞かれます。エージェントが企業へ推薦するときの材料になるので、「売上○%アップに貢献した」「月○件の新規顧客を開拓した」「コストを年間○万円削減した」など、数字で話せる成果を1〜2個用意しておきましょう。
初回面談前に準備しておくこと
「転職理由」を前向きな言葉に言い換える
面接では、転職理由を前向きな言葉で伝える必要があります。エージェントとの面談の段階で言い換えを考えておくと、面接本番でもスムーズに話せます。
| 本音(ネガティブ) | ポジティブな言い換え例 |
|---|---|
| 上司・職場環境が合わない | より自分のスキルを発揮できる環境を求めて |
| 残業が多すぎる | プライベートとのバランスを取りながら成果を出せる環境に移りたい |
| 給料が低い | 市場価値に見合った正当な評価を受けられる会社に転職したい |
| 仕事がつまらない | より成長できる・裁量のある仕事に挑戦したい |
| 人間関係が悪い | チームで協力し合える、心理的安全性の高い環境で働きたい |
| 会社の将来性が不安 | 成長市場・安定した基盤のある企業でキャリアを積みたい |
エージェントには本音を伝えつつ、「面接ではこういう言い方をしようと思っています」と相談する使い方がおすすめです。
希望年収の根拠を整理する
希望年収は「なんとなく○○万円くらい」と答えるより、根拠とセットで伝えた方が、エージェントも企業との交渉材料にしやすくなります。整理するポイントは3つです。
- 現在の年収:基本給+賞与+各種手当の合計を正確に把握しておく
- 市場相場:自分の職種・経験年数での年収帯を調べておく(転職サイトの年収診断ツールなどが使えます)
- 最低ライン:生活費・ローン・貯蓄目標を踏まえた「ここ以下は難しい」という下限を決めておく
この3点が整理できていれば、「現在○○万円で、同職種の相場は○○〜○○万円なので、○○万円以上を希望します。ただし、仕事内容によっては多少の柔軟性もあります」と答えられます。
絶対条件と妥協できる条件を分ける
よくある失敗が、条件を絞りすぎることです。「年収550万円以上・残業10時間以下・フルリモート・転勤なし・土日祝休み・大手企業のみ」とすべてを絶対条件にすると、紹介できる求人はほとんど残りません。
条件は「Must(絶対に外せない)」と「Want(できれば叶えたい)」に分けて伝えましょう。
- Must(絶対に外せない):年収○万円以上・転勤なし・○○業界
- Want(できれば叶えたい):リモートワーク可・残業少なめ・フレックス
「Mustは必ず守ってください。Wantはできる範囲で」と伝えておくと、エージェントも提案しやすくなり、あなたの選択肢も広がります。
面談の最後の「何か質問はありますか?」に備える
面談の最後には「何か聞きたいことはありますか?」と聞かれることがよくあります。面談はエージェントから情報をもらえる場でもあるので、質問を1〜2個用意しておきましょう。
逆質問の例:
- 「私のような経歴・希望条件の方で、最近決まったケースはありますか?」
- 「正直なところ、私の市場価値はどのくらいだと見られますか?」
- 「○○業界では年収アップしやすいと感じましたが、実際のところはどうでしょうか?」
特に市場価値についての質問は、エージェントも答えやすく、あなたにとっても次の判断材料になります。
初回面談後にやること
担当者との相性を見て、合わなければ変更を依頼する
面談後、担当者と合わないと感じたら、変更を依頼できます。変更を考えるサインは以下の通りです。
- 話を聞いてもらえない・高圧的な態度
- 希望条件を無視した求人ばかり紹介される
- 連絡が遅い・レスポンスが悪い
- 「この求人に早く応募してください」とプレッシャーをかけてくる
担当変更は失礼なことではありません。 依頼の仕方は転職エージェントの担当変更|された側の対処と依頼の仕方にまとめています。
複数のエージェントを並行して使う
1社だけだと、紹介される求人がそのエージェントの扱う範囲に限られます。複数のエージェントを使うと求人の幅が広がり、担当者ごとのアドバイスを比べることで、自分の市場での評価も見えやすくなります。
ただし、同じ企業に複数のエージェントから応募すると「重複応募」となり、選考に支障が出る場合があります。応募先はエージェント間でしっかり管理しておきましょう。何社に登録するのがよいかは、転職エージェントは複数登録が正解?何社が最適かで解説しています。
「最初だけ試して、合わなければ断ってもいい?」——もちろん大丈夫です。断り方は転職エージェントを断る方法|お断りメール例文とマナーを参考にしてください。
面談の形式や服装が気になる方は、こちらもあわせてどうぞ。
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| ステップ | やること |
|---|---|
| 登録直後 | 職務経歴・希望条件を入力する |
| 面談の案内が来たら | 早めに返信して日程を確定・事前アンケートに回答する |
| 面談前日まで | 転職理由の言い換えを考える・希望年収の根拠を整理する・逆質問を1〜2個用意する |
| 初回面談(1時間ほど) | 転職理由・希望条件・転職時期・職務経歴を正直に話す |
| 面談後 | 担当者との相性を確認・複数エージェントの併用を検討する |
転職エージェントとの面談は、審査される場ではありません。あなたのキャリアを一緒に考える作戦会議です。本音で話しつつ、転職理由・希望条件・希望年収の根拠だけは準備しておきましょう。