営業職の転職エージェント選びで迷っているなら、この記事が答えになる。厳選5社と営業スタイル別の使い分けを実データとともに解説する。
営業として3年、5年と働いてきた。数字もそれなりに出してきた。でも年収は上がらず、扱える商材にも限界を感じ始めている——。
そんな状況で転職を考えても、次の壁にぶつかる人が多い。転職サイトを開くとエージェントが10社以上並んでいて、全部「No.1」「実績豊富」と書いてある。どれを選べばいいか、まったくわからなくなってしまうのだ。
しかも営業職には、他の職種とは違う事情がある。「数字が武器のはずなのに、どう書けばいいのかわからない」「エージェントに営業職の市場をちゃんと理解してもらえるか不安」「業界を変えたいのに、同じ業界の求人ばかり紹介される」——こうした悩みを持ちながら転職活動をしている人は少なくない。
この記事では、営業職に特化した視点で転職エージェントの選び方と厳選5社を徹底比較する。さらに他の記事にはない独自切り口として、**「営業スタイル別(BtoB/BtoC/SaaS/ルート営業)のエージェント使い分け方」**も解説している。転職エージェント選びで迷っている営業職の方に、具体的な答えを届けることがこの記事の目的だ。
1. 営業職が転職エージェントを使うべき理由
営業職転職市場の現状——需要は依然として高水準
まず現実のデータを見ておこう。
doda が毎月公表している「転職求人倍率レポート」によると、2026年2月の全体求人倍率は2.40倍(出典:doda転職求人倍率レポート 2026年2月)。2025年12月には2.96倍という年内最高値を記録しており、求人数は依然として求職者数を大きく上回っている。
営業職に絞ると、さらに動向は明るい。doda の調査(2025年1月)では営業職の求人数が前月比100.3%増と増加傾向にあり、事業拡大を見据えた企業の営業採用が活発化していることがわかる。
厚生労働省の統計では営業職全体の平均年収は567.9万円(全職種平均を上回る水準)。30代営業職で平均523万円、40代以上の管理職含みで600万円超に達する(出典:hape Agent 営業職年収調査)。
つまり、今は転職のタイミングとして決して悪くない。需要があるうちに動くことが、年収アップの近道になる。
営業職転職市場の現状まとめ
- 求人倍率:2026年2月時点で2.40倍(doda調べ)
- 営業職求人:前月比100.3%増と増加傾向(2025年1月doda調べ)
- 平均年収:567.9万円(厚生労働省調査・全職種平均を上回る)
- 転職後に年収アップした割合:39.4%・平均増加額+22.0万円(マイナビキャリアリサーチLab)
一人で転職活動をするリスク
「転職サイトだけで活動すれば、エージェントに気を使わなくていい」と思う人もいるだろう。だが、一人で転職活動をするには見えにくいリスクがある。
まず非公開求人へのアクセスができない。リクルートエージェントでは非公開求人が35万件超存在し、パソナキャリアにいたっては全求人の約60%が非公開だ。エージェント経由でないと応募の入口すらない。
次に年収交渉を自分でやる難しさがある。候補者が直接交渉すると角が立ちやすいが、エージェントが代理で行うことで内定後の年収が変わるケースは珍しくない。パソナキャリアの利用者では61.7%が転職後に年収アップを果たしており(独自データ)、この数字はエージェント経由ならではのサポートによるものだ。
そして書類選考・面接対策の差がある。転職活動の平均期間は約2.7ヶ月。この期間を効率よく使えるかどうかは、プロのサポートを受けるかどうかに左右される。
一人で転職活動するときの注意点
- 非公開求人(全体の35〜60%)へはアクセス不可
- 年収交渉は候補者自身が行うと心理的ハードルが高い
- 書類添削・面接対策なしで挑むと書類通過率が下がりやすい
- 転職市場の最新動向(求人倍率・業界トレンド)を把握しにくい
ポイント:営業職の求人倍率は2倍超が続いており、今は動ける市場環境。エージェントを活用して非公開求人と年収交渉の両方を押さえたい。
2. 営業職に特化したエージェントの選び方
業界・職種特化型 vs 総合型——どちらを選ぶか
転職エージェントは大きく「総合型」と「特化型」に分かれる。
総合型(リクルートエージェント・doda・マイナビAGENTなど)は求人数が多く、幅広い業界・職種をカバーしている。「どんな業界の営業に転職するか、まだ決まっていない」という段階では、選択肢の広さが武器になる。
特化型(hape Agentなど営業専門エージェント)は、キャリアアドバイザー自身が営業職出身だったり、担当企業の採用担当と深い関係性を持っていたりすることが多い。hape Agentでは書類通過率90%超・面接後3人に1人が内定という数値を出しており(出典:hape Agent公式)、この数字の背景には「エージェントが企業の採用基準を熟知している」ことがある。
実際の活用戦略としては、総合型1〜2社+特化型1社という組み合わせが最も効率的だ。総合型で求人数の多さを活かしつつ、特化型で書類・面接の通過率を高める二段構えが転職成功率を上げる。
エージェントの質を見極める3つのポイント
エージェントを選ぶ際、パンフレットの数字だけを見ていると失敗しやすい。以下の3点で「使えるエージェントか」を見極めよう。
① 初回面談の質
初回面談で「どんな会社に転職したいですか?」しか聞かれなかったら、要注意だ。優れたカウンセラーは「今の営業スタイルは何ですか?(ルート/新規、BtoB/BtoC)」「年収交渉の実績はありますか?」「どんな数字を達成してきましたか?」といった具体的な質問をしてくる。
② 担当者が営業職市場に詳しいか
「営業職は今どんな業界で採用が活発ですか?」と逆質問してみよう。答えが曖昧だったり「幅広くいい求人を紹介します」という当たり障りのない返答だったりするなら、営業職の市場知識が浅い可能性がある。
③ 希望外の求人を紹介してこないか
スタジオテイル自社調査(100名)によると、エージェントへの不満として「希望と違う求人ばかり紹介された」と答えた人が56%(最多)に上る(出典:PRtimes)。初回面談でしっかり希望を伝えたにもかかわらず、全く異なる業界の求人を送ってくるエージェントとは相性が悪い。担当者変更を申し出るか、別のエージェントへの切り替えを検討しよう。
エージェント選びのチェックリスト
- 初回面談で営業スタイル・実績を具体的に聞いてくれるか
- 担当者が「営業職市場の今」を把握しているか
- 非公開求人の割合と、それにアクセスできるか確認した
- 年収交渉の代行実績・サポート内容を確認した
- 希望業界・職種と異なる求人を押し付けてこないか
ポイント:総合型+特化型の組み合わせが黄金パターン。エージェントの質は「初回面談の深さ」で見極めよう。
3. 【比較表あり】営業職おすすめ転職エージェント5選
各エージェントの概要を一覧で確認してほしい。
この比較表の見方
リクルートエージェント
求人件数:公開75万件超/非公開35万件超
- 営業職だけで公開求人10万件超
- 非公開求人35万件で他にない求人にアクセス可
- 年間5万人以上の転職支援実績
迷ったら必ず登録すべき1社。量と実績で業界No.1。
無料で登録する →doda
求人件数:公開25万件超
- 転職サイト+エージェントのハイブリッド型
- 求人倍率レポートで市場動向を数値で把握できる唯一のサービス
- 「dodaセールス」という営業特化ブランドも展開
自分でも求人を探したい人・市場価値を知りたい人におすすめ。
無料で登録する →マイナビAGENT
求人件数:公開約7.7万件
- オリコン顧客満足度「営業・販売系部門」3年連続1位
- 業界・職種別の専任CAが担当
- 20代営業職のサポート実績が豊富
20代の営業職が最初に登録すべきエージェント。
無料で登録する →パソナキャリア
求人件数:公開約3万件/非公開60%
- 利用者の61.7%が転職後に年収アップ
- 非公開求人が全体の約60%で質の高い求人が多い
- 年収交渉の代行サポートが業界屈指
年収アップを本気で狙いたい営業職に向いている。
無料で登録する →hape Agent
求人件数:常時1.6万件以上
- 書類通過率90%超・面接後3人に1人が内定
- 初回ヒアリング60分・面接対策90分の手厚い支援
- キャリアアドバイザーが営業経験者
書類・面接の通過率を徹底的に上げたい人には最良の選択肢。
無料で登録する →① リクルートエージェント——求人数No.1で「数で探す」に圧倒的優位
営業職の公開求人だけで105,588件(2025年3月時点・出典:リクルート公式プレスリリース)。これは他のエージェントと比べても群を抜いた数字だ。地方の製造業営業、ニッチな業界の法人営業など、「こんな求人があったのか」という発見が起きやすい。
非公開求人も35万件超保有しており、2024年6月には「エントリーキャリア支援」専門部署を新設している。
気をつけたいのは担当者によってサポートの質に差があること。 「大手ゆえに個別対応が薄い」という声もある。それを補うために、後述のhape Agentや特化型エージェントと並行利用するのが賢い使い方だ。
リクルートエージェントがおすすめなのはこんな人
- まずはどんな求人があるか幅広く見たい
- 地方・ニッチ業界の営業求人も候補に入れたい
- 転職活動の最初の1社として登録しておきたい
② doda——市場データを「武器」に転職できる唯一のエージェント
dodaの最大の特徴は、毎月「転職求人倍率レポート」を公表している点だ。2026年2月時点の倍率は2.40倍(出典:doda転職求人倍率レポート)。自分が転職しようとしている業界・職種の倍率がわかるため、「今が動き時か、もう少し待つべきか」の判断材料にできる。
転職サイト機能とエージェント機能を1つのIDで使い分けられる「ハイブリッド型」のため、自分でも求人を探しながらアドバイザーのサポートも受けられる。会員登録者数は約988万人(2025年6月末時点)と業界最大規模のネットワークを誇る。
「dodaセールス」という営業職特化のブランドも展開しており、キャリアアドバイザーが営業職転職に特化した支援を行っている。
dodaがおすすめなのはこんな人
- 市場の動向を数字で把握しながら転職活動を進めたい
- 自分でも求人を探して主体的に動きたい
- 年収診断・市場価値の可視化もしたい
③ マイナビAGENT——「営業・販売系部門」で3年連続オリコン1位
2025年1月のオリコン顧客満足度調査で、マイナビAGENTは転職エージェント総合1位と営業・販売系部門1位をダブルで受賞した(3年連続)。この評価の背景には、業界・職種別に専任のキャリアアドバイザーが担当する体制がある。
口コミでも「営業系CAが担当してくれて、業界の裏側情報まで教えてもらえた」という声が目立つ。「転職サイトでは得られない企業の内情を知れた」という20代男性の体験談は、業界専任ならではのサポートを物語っている。
ただし求人数はリクルートエージェントやdodaよりも少なく、30代以上には向かない求人もある。20代の営業職なら迷わず登録すべき1社だ。
マイナビAGENTがおすすめなのはこんな人
- 20代の営業職(第二新卒・職種チェンジを視野に入れている方も可)
- 担当者の業界知識の深さを重視する
- 丁寧なキャリア面談を重視している
④ パソナキャリア——年収アップ率61.7%を支える「年収交渉代行」の力
パソナキャリアの最大の強みは利用者の61.7%が転職後に年収アップ(独自データ)という実績だ。エージェントが積極的に年収交渉を代行している証拠でもある。
非公開求人が全体の約60%を占めており、求人の「量」よりも「質」で勝負するエージェント。顧客満足度は94.56%(公式値)と高く、「求人の質が高い」「年収交渉を積極的にやってくれた」というポジティブな口コミが多い。
法人営業・個人営業・代理店営業など営業カテゴリーが細かく分類されており、自分の営業スタイルに合った求人を探しやすい点も評価できる。
パソナキャリアがおすすめなのはこんな人
- 年収交渉を本気でやってほしい
- 質の高い非公開求人にアクセスしたい
- 丁寧な個別サポートを求めている
⑤ hape Agent——書類通過率90%超・営業特化の専門エージェント
hape Agentは営業職に完全特化したエージェントで、初回ヒアリング60分・面接対策90分という手厚いサポートが特徴だ。書類通過率90%超・面接後3人に1人が内定という数値は、エージェント自身が営業経験者であり、企業の採用担当と深い関係性を築いているからこそ実現できている。
あるユーザーの声が印象的だった。「前のエージェントでは書類がほとんど通らなかったのに、hape Agentに切り替えてから通過率が明らかに変わった。担当者が面接官の思考パターンまで教えてくれた」——これはhape Agentの支援の深さを如実に示している。
デメリットとしては首都圏以外の求人が少ない点と、レスポンスが遅い場合があること。地方在住の場合は別のエージェントをメインにしたほうがいい。
hape Agentを使う際の注意点
- 首都圏(東京・大阪・名古屋)以外は求人が限られる
- 連絡レスポンスが遅いことがある(担当者に事前確認推奨)
- 求人数は多くないため、総合型エージェントと並行利用が必須
ポイント:リクルートエージェントで求人数を、hape Agentで通過率を稼ぐ「二刀流」が営業職転職の黄金パターン。
4. 【この記事だけの視点】営業スタイル別・エージェントの使い分け方
他の転職エージェント比較記事は「20代向け」「ハイクラス向け」「未経験者向け」という分類がほとんどだ。しかし営業職の転職で本当に重要なのは「何を、どう売ってきたか(営業スタイル)」によって相性の良いエージェントが変わるという点だ。この切り口は、競合記事では触れられていない。
SaaS/IT営業(インサイドセールス・フィールドセールス)
SaaS企業やIT商材の営業経験者が多く転職する先は、急成長スタートアップや大手IT企業のセールス職だ。この層には9Eキャリアやマーキャリ NEXTのようなIT・SaaS特化型エージェントが最適解になる場合が多い。
ただしリクルートエージェントにもIT・Web系求人は豊富にあるため、まずリクルートエージェントで母数を確認し、IT特化型で深掘りするというアプローチが現実的だ。
SaaS/IT営業の転職ポイント
- ARR・MRR・チャーンレートなどSaaS指標の実績を数値化して提示する
- インサイドセールス→フィールドセールス→CSMというキャリアパスの説明ができると強い
- IT特化エージェント+総合型の組み合わせで探す
法人営業(BtoB・無形商材・有形商材)
法人営業経験者は最も転職先の選択肢が広い層だ。リクルートエージェント・dodaの求人数の多さを活かして業界横断で探すのが基本戦略になる。
無形商材(広告・コンサル・SaaS)から有形商材(メーカー・商社)への転換を考えている場合、自分の「提案力」「ソリューション設計力」を軸にした職務経歴書を作れるかが鍵を握る。
法人営業(BtoB)の転職ポイント
- 担当顧客数・商談件数・受注率など「プロセスの数字」も職務経歴書に盛り込む
- 業界転換時は「提案力の横展開」という切り口が採用担当者に刺さる
- リクルートエージェント+dodaの2社体制で求人を幅広く比較する
個人向け営業(BtoC・金融・保険・不動産)
金融・保険・不動産の個人向け営業職は、インセンティブ収入の比率が高い職種が多い。転職後の年収設計が複雑になるため、パソナキャリアのような年収交渉力が高いエージェントとの相性がいい。
また個人向け営業から法人営業への「業種転換」を狙う場合、hape Agentのように営業職専門のキャリアアドバイザーに「業種転換のアピール方法」を相談できる環境が心強い。
代理店・ルート営業
代理店やルート営業の経験者は「新規開拓経験がない」とみなされるリスクがある。実際、「新規開拓できますか?」と問われて詰まってしまう人が多い。この点をどうカバーするかはエージェントの提案力に依存する部分が大きい。マイナビAGENTは代理店・ルート営業系の求人に強く、「関係構築力」「継続提案力」という切り口でアピール方法を一緒に作ってくれると口コミでも評判だ。
代理店・ルート営業の転職ポイント
- 「新規開拓ゼロ」ではなく「既存深耕・アップセル実績」で語り直す
- 担当顧客の継続率・解約防止数など「守り」の数字も立派な実績
- マイナビAGENTで同業種のロールモデル転職事例を聞いてみる
コンサル・ソリューション営業へのキャリアアップ
現職で法人営業を経験しており、より上位の「コンサルティング的な提案営業」へ移りたい場合はJACリクルートメント・ASSIGN AGENTのようなハイクラス寄りのエージェントが候補に入る。転職難易度は高いが、しっかりした支援を受けることで現実的な目標になる。
営業スタイル別エージェント早見表
| 営業スタイル | 推奨エージェント |
|---|---|
| SaaS/IT営業 | リクルートエージェント + IT特化型 |
| 法人営業(BtoB) | リクルートエージェント・doda |
| 個人営業(BtoC・金融・保険) | パソナキャリア・hape Agent |
| 代理店・ルート営業 | マイナビAGENT |
| コンサル・ソリューション営業へ | JACリクルートメント・ASSIGN AGENT |
ポイント:「年代別」より「売り方別」でエージェントを選ぶのが、営業職転職の勝ちパターン。
5. 転職成功のポイント——営業職ならではの戦略
数字で実績を語る職務経歴書の書き方
営業職の最大の武器は「数字」だ。しかし「売上目標を達成し続けました」という書き方では、採用担当者の心は動かない。
伝わる数字の書き方:4つの要素
- 期間:「2023年度通期(12ヶ月)」
- 数値:「売上目標120%達成・年間売上4,200万円」
- 背景:「チーム全体が低迷する中で」
- 手法:「既存顧客のアップセルに特化し、平均単価を32%引き上げることで達成」
この4要素を盛り込むと「数字+文脈+再現性」が伝わり、書類通過率が上がる。
hape Agentでは初回ヒアリング60分・職務経歴書の徹底添削が標準サービスに含まれており、「書類の通過率が明らかに上がった」という口コミが複数確認できる。書類に自信がない段階でも、専門エージェントに叩き台を見てもらうことで完成度が一気に上がる。
営業職の職務経歴書テンプレート(数字の盛り込み方)
NG例: 「毎月の売上目標を達成し、社内での評価を受けました」
OK例: 「2024年度通期(12ヶ月)で個人売上3,800万円(目標比116%)を達成。競合製品への顧客流出が続く環境下で、既存顧客への深耕提案と定期レビュー会の月次化により、顧客離れを前年比-40%に抑制した」
面接で差がつく「営業スタイル」の伝え方
転職面接で「あなたの営業スタイルを教えてください」という質問は高確率で来る。「粘り強く・熱意をもって」という曖昧な答えでは差別化できない。
採用担当者が聞きたいのは「うちの営業環境で再現できるか」だ。以下の構成で答えよう。
- 商材・顧客の特性(何を・誰に売ってきたか)
- プロセスの特徴(どうやって売ってきたか)
- 成功体験の数字(どれだけ売れたか)
- 転職先での再現性(御社でもこのスタイルが活きると考える理由)
あるユーザーの例が参考になる。BtoC保険営業から法人向けSaaS営業への転職を果たした彼女は「個人顧客の潜在ニーズを引き出す提案ヒアリングを長年磨いてきた。法人顧客のDX課題を解決するプロセスでも、同様のヒアリング技術が応用できると考えています」と伝えた。「横断性のある営業スキル」の説明が採用担当者の心を掴み、内定につながった。
面接で差をつける「営業スタイル説明」フレームワーク
- How(手法):「私の営業スタイルは、まず〇〇を重視した仮説提案型です」
- Why(背景):「〇〇という商材・顧客特性があったため」
- Result(結果):「結果として〇〇%の達成率・〇〇万円の成約を実現」
- Fit(再現性):「御社の〇〇という環境でも同様に活かせると考えます」
ポイント:営業職の書類・面接は「再現性のある数字と文脈」が決め手。エージェントの添削を最大限活用しよう。
6. よくある失敗と対策——他人の失敗から学ぶ
エージェントを1社だけに絞るリスク
「複数登録は管理が面倒」という理由で1社だけに絞る人は多い。しかし実態を見ると、転職エージェント利用者の87.3%が複数社を利用している(MS-Japan 2024年調査)。これは偶然ではない。
1社に絞ると次のリスクが生まれる。
- 求人の偏り:エージェントごとに強い業界・職種が異なるため、1社だけでは見える求人が偏る
- 相性リスク:担当者との相性が悪いと詰んでしまう
- 競争がなくなる:複数登録しているほうがエージェント側のサービス品質が上がる傾向がある
あるユーザーの体験が印象的だ。「最初のエージェントには正直『やる気を感じられない』と感じていたが、担当者変更を言い出せず3ヶ月が経過した。別のエージェントに移ったら、すぐに書類通過率が上がった」——これはよくある話だ。
1社登録のリスク
- 担当者との相性問題が解決できない場合、転職活動が止まる
- 見えていない求人(他のエージェント専属求人)を取りこぼす
- エージェント側のサービス品質を引き上げる「競争原理」が働かない
希望条件を曖昧にしたまま進めてしまうケース
エージェントへの登録時、「年収は高いほどいい」「残業は少ない方がいい」「業界はどこでもいい」という曖昧な状態で進めてしまうと、エージェントはどんな求人を紹介していいかわからなくなる。
結果として「とりあえず紹介できそうな求人」を送ってくるようになり、「希望と違う求人ばかり来る」という不満につながる。
面談前に最低限、以下の項目を言語化しておこう。
- 転職の動機(年収・働き方・商材・ポジション)
- 絶対に譲れない条件(年収○○万以上、週○日以上テレワーク等)
- 許容できる条件(業界・エリア)
- 興味のある業界・職種(3つ以上あると良い)
この4点を事前に整理して面談に臨むだけで、エージェントの提案精度が大幅に上がる。
エージェント面談前の準備チェックリスト
- 転職の動機を一言で言えるか(年収アップ・商材変更・働き方改善 等)
- 年収の下限値を具体的な数字で決めているか
- 勤務地・リモート条件を決めているか
- 興味のある業界を3つ以上挙げられるか
- 転職の希望時期(○ヶ月以内)を伝えられるか
ポイント:転職エージェントは「複数登録+条件の言語化」がセット。準備なしで登録しても時間を無駄にするだけ。
7. まとめ——自分に合うエージェントで営業キャリアを次のステージへ
この記事のまとめ
市場環境
- 求人倍率は2.40倍(2026年2月・doda)と高水準が続いており、営業職の需要は堅調
- 転職後に年収アップした割合は39.4%・平均+22.0万円(マイナビキャリアリサーチLab)
エージェント選びの基本
- リクルートエージェント:求人数No.1(営業職だけで10万件超)。最初の1社として必須
- doda:市場データ×ハイブリッド型。転職市場を数字で理解しながら動ける
- マイナビAGENT:オリコン「営業・販売系部門」3年連続1位。20代営業職に強い
- パソナキャリア:年収アップ率61.7%。年収交渉を任せたい人向け
- hape Agent:書類通過率90%超・営業完全特化。通過率を上げたい人に最適
この記事だけの視点「営業スタイル別」使い分け
- SaaS/IT営業 → リクルートエージェント+IT特化型
- 法人営業(BtoB) → リクルートエージェント・doda
- 個人営業(BtoC)→ パソナキャリア・hape Agent
- 代理店・ルート営業 → マイナビAGENT
転職成功のポイント
- 職務経歴書は「期間+数値+背景+手法」の4要素で数字を語る
- 面接では「再現性のある営業スタイル」を構造的に説明する
- エージェントは複数登録(2〜3社)が標準。1社絞りはリスクが高い
転職活動は「情報戦」でもある。どのエージェントを使うかで、見える求人・もらえるサポート・最終的な年収が変わってくる。
まずはリクルートエージェントとdodaに登録して市場感を掴み、書類選考・面接対策の精度を上げるためにhape Agentを加えるという3社体制が、多くの営業職転職者に向いた現実的なスタートラインだ。
「いつか転職しよう」と思いながら1年が経過してしまうのが、最ももったいない選択肢だ。登録は無料で、5分あれば完了する。まずは動いてみることが、次のステージへの最初の一歩になる。
あわせて読みたい:転職エージェントの正しい使い方と登録後の流れ完全ガイド や 営業職の職務経歴書・自己PR書き方ガイド も参考にしてください。